HDDがPIO病になったようです。
最近、パソコンの動作が遅い感じがしていて、何気なくデバイスマネージャーでHDD(ハードディスク)とDVDドライブの転送モードを見てみたら、何とPIOモードになっているデバイスがありました。PIO病のようです。PIO病とはHDDやDVDドライブ等のIDEデバイスのアクセス速度が極端に遅くなる現象です。デバイスのアクセスはDMAモードとPIOモードがあります。DMAモードはCPUを使用しないで、直接、HDDやDVDドライブのチップとデータの読み書きを高速に行います。PIOモードはCPUを使用して、読み書きをバイト単位に行うので一度に転送できる速度が遅くなりCPU負荷も高くなり、パソコン全体の速度が低下します。デフォルトは高速なDMAモードになっていますがアクセスエラーが合計6回に達すると低速なPIOモードに変更されて、転送モードをDMAに設定してもDMAに戻らなくなってしまい、設定変更などでは修復できないためにPIO病と言われています。
この現象はWindows XPとWindows 2000で起きますがWindows VISTAでもDVDドライブがPIOモードになる現象は起きるようです。
PIOモードの確認方法はWindows XPの場合は「スタートメニュー」→「コントロールパネル」→「システム」→「ハードウェア」→「デバイス マネージャー」→「IDE ATA/ATAPI コントローラ」→「プライマリ(またはセカンダリ) IDE チャネル」→(右メニュー)プロパティ→「詳細設定」を選択して、現在の転送モードがPIOモードになっていないかどうか確認します。
デバイス1がPIOモードになっていました。DVDドライブは問題なく高速に書き込めているのでHDDでないかと思います。ベンチマークツールで転送速度の計測をしました。
読み込み速度(KB/S) 書き込み速度(KB/S)
――――――――――――――――――――――――――――
起動HDD 64200 45169
増設HDD 9164 7828
増設HDDの転送速度が一桁違う位に遅くなっていました。私のパソコンでは増設ドライブはブラウザの一時ファイルのドライブに設定しているのでブラウザの動作が遅くなっているようでした。
転送モードをPIOからDMAに戻すにはIDEドライバを削除する方法とレジストリを変更する方法がありますが簡単なIDEドライバを削除する方法で修復しました。
プライマリ IDE チャネルを選択して、右メニューの削除を選択します。再起動を行うダイアログが表示されますので再起動します。再起動後に「新しいドライブが見つかりました」の表示がされます。この状態では安定していない旨の警告メッセージが表示されますので再度、再起動させて、IDEドライバの再インストールを完了させます。
IDEドライバを削除してから、2回再起動後に、転送モードの確認をしますとPIOモードからウルトラ DMA モード6に変更されていました。
再度、ベンチマークツールで転送速度の計測しました。
読み込み速度(KB/S) 書き込み速度(KB/S)
――――――――――――――――――――――――――――
起動HDD 64200 45169
増設HDD 92252 79875
増設ドライブの転送速度がPIOモードと比べて、DMAモードは10倍以上高速になっていました。
このIDEドライブを削除する修復方法だと再度、アクセスエラー(時間をかけても)が6回に達するとPIOモードになる可能性があります。そこで、レジストリをregeditツールで修正すると合計6回のエラーから連続したアクセスエラーが6回起きた場合にPIOモードになるように変更できて、先ず、PIOモードにならなくなります。レジストリの変更方法はマイクソフト サポートHPの「複数回のタイムアウトまたは CRC エラーの発生後 IDE ATA および ATAPI ディスクで PIO モードが使用される」に説明があります。
HDDやDVDドライブがいつもより、かなり遅く感じるときはPIO病か確認した方がよいですね。
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